アイデアを出そうとしても、「結局いつも似た案になる」「何を切り口に考えればよいか分からない」と感じることはないでしょうか。
自由に考えようとしても、発想の方向が限られていると、案は広がりにくくなります。
そんなときに役立つのが、オズボーンのチェックリストです。
オズボーンのチェックリストは、
発想を広げるための複数の問いを順番に当てていく
フレームワークです。
商品企画、業務改善、サービス改善、会議のアイデア出しなどで、発想の切り口を増やしたいときに使いやすい型です。
そこでこの記事では、オズボーンのチェックリストの意味、使い方、具体例、注意点までを、初心者向けにやさしく整理して解説します。
この記事でわかること
- オズボーンのチェックリストとは何か
- オズボーンのチェックリストは何に使うのか
- オズボーンのチェックリストの基本構成
- オズボーンのチェックリストの使い方
- オズボーンのチェックリストの具体例
- ブレーンストーミングとの違い
最初から全部の切り口を完璧に使う必要はありません。まずは「発想を広げるための質問集のような型だ」とわかれば十分です。
オズボーンのチェックリストとは?
オズボーンのチェックリストとは、発想を広げるために、対象に対していくつかの決まった問いを当てていく考え方です。
もっとやさしく言うと、オズボーンのチェックリストは
考える方向を増やすために、あらかじめ用意された質問を順番に使う型
です。
代表的な切り口として、次のようなものがあります。
- 転用する
- 応用する
- 変更する
- 拡大する
- 縮小する
- 代用する
- 置換する
- 逆転する
- 結合する
このように、何もないところから考えるのではなく、問いの力で発想を動かしていきます。
オズボーンのチェックリストを一言でいうと
オズボーンのチェックリストを一言でいうと、発想を広げるための切り口集です。
オズボーンのチェックリストは、ひらめきを待つのではなく、問いを使って発想を増やすための型です。
オズボーンのチェックリストは何に使うのか
オズボーンのチェックリストは、主に次のような場面で使います。
- 新商品や新サービスのアイデア出し
- 業務改善案の検討
- 既存商品の見直し
- 会議での発想支援
- 企画の切り口追加
- 行き詰まった案の広げ直し
たとえば、既存サービスを改善したいときに、ただ「何か良い案はないか」と考えても広がりにくいことがあります。
ですが、オズボーンのチェックリストを使うと、
- 他用途に転用できないか
- 何かを足せないか
- 逆に減らせないか
- 別のものと組み合わせられないか
といった方向で発想を広げやすくなります。
どんな人に向いているか
オズボーンのチェックリストが向いているのは、次のような人です。
- アイデア出しの切り口が少ない人
- 発想を体系的に広げたい人
- 企画会議で案が出にくい人
- 既存案を別方向から見直したい人
オズボーンのチェックリストの基本構成
代表的な切り口を、初心者向けにやさしく見ると次のようになります。
転用する
今あるものを、別の用途に使えないか考えます。
応用する
他の成功例や仕組みを応用できないか考えます。
変更する
色、形、流れ、見せ方などを変えられないか考えます。
拡大する
大きくする、増やす、長くする、強くするなどを考えます。
縮小する
小さくする、減らす、短くする、軽くするなどを考えます。
代用する
素材、人、場所、方法などを別のものに置き換えられないか考えます。
置換する
順番や役割、工程などを入れ替えられないか考えます。
逆転する
上下、前後、主従、順序などを逆にできないか考えます。
結合する
別の機能やサービス、要素を組み合わせられないか考えます。
オズボーンのチェックリストの使い方
ここからは、オズボーンのチェックリストの基本的な使い方を順番に見ていきます。
最初は難しく考えず、「対象を1つ決めて、切り口を順番に当てる」ところから始めれば大丈夫です。
手順1 対象を決める
まずは、何について発想したいのかを決めます。
商品、サービス、業務、会議、仕組みなどが対象になります。
手順2 1つずつ切り口を当てる
転用、応用、変更などの切り口を順番に当てていきます。
このとき、最初から実現性を厳しく見すぎないことが大切です。
手順3 出た案を記録する
思いついた案を、よしあしを急いで決めずに残します。
手順4 有望な案を選ぶ
最後に、現実性や効果を見ながら使えそうな案を選びます。
手順5 実行可能な形に整える
選んだ案を、実際に試せる形へ落とします。
- 対象を決める
- 1つずつ切り口を当てる
- 出た案を記録する
- 有望な案を選ぶ
- 実行可能な形に整える
オズボーンのチェックリストは、正解を探すことではなく、発想の方向を増やすことが大切です。
オズボーンのチェックリストの具体例
ここでは、「社内会議を改善する」を例に、考え方を簡単に見てみます。
例:社内会議の改善
前提として、会議が長く、参加者も多いとします。
ここにオズボーンのチェックリストを当ててみます。
- 転用する
会議ではなく、チャットや動画共有で済ませられないか - 応用する
他部署の短時間ミーティング方式を取り入れられないか - 変更する
議題の出し方や資料共有の方法を変えられないか - 拡大する
事前情報を増やして会議中の説明を減らせないか - 縮小する
会議時間や参加人数を減らせないか - 代用する
対面ではなくオンラインにできないか - 置換する
報告を先にするのではなく、意思決定事項を先にできないか - 逆転する
会議後に資料共有するのではなく、会議前に共有しておけないか - 結合する
定例報告と別会議をまとめられないか
このように、1つのテーマでも多方向に案を出しやすくなります。
別の例:商品改善
既存商品についても、
- サイズを小さくする
- 別用途に使えるようにする
- 他商品とセット化する
- 手順を簡単にする
といった視点が得られます。
具体例でわかるポイント
- 発想の切り口が増える
- 行き詰まりをほぐしやすい
- 同じテーマを多方向に見やすい
オズボーンのチェックリストを使うメリット
オズボーンのチェックリストを使うメリットは、主に次の通りです。
- 発想の切り口を増やしやすい
- アイデア出しを進めやすい
- 既存案の見直しに使いやすい
- 会議で案が止まりにくくなる
たとえば、「何かアイデアを出そう」とだけ言われると、何を考えればいいか分からなくなることがあります。
オズボーンのチェックリストを使うと、考える方向を持ちやすくなります。
オズボーンのチェックリストを使うときの注意点
注意
オズボーンのチェックリストは便利ですが、全部の切り口を無理に使う必要はありません。
よくある失敗は、次のようなものです。
- 全項目を形式的に回す
- 切り口を当てるだけで終わる
- 実現性を一切見ない
- 面白い案だけで満足する
特に初心者は、「全部の問いに答えないといけない」と思いがちですが、そうではありません。大切なのは、使えそうな切り口を使って発想を広げることです。
ブレーンストーミングとの違い
オズボーンのチェックリストとよく比較されるのが、ブレーンストーミングです。
- オズボーンのチェックリスト → 発想の方向を問いで増やす型
- ブレーンストーミング → 自由に案をたくさん出す型
つまり、オズボーンのチェックリストは発想を支援する枠に向いており、ブレーンストーミングは自由な発散に向いています。
どう使い分ければよいか
自由に出したいならブレーンストーミングが使いやすいです。
一方で、発想の切り口が足りないときは、オズボーンのチェックリストのほうが向いています。
逆張り発想との違い
オズボーンのチェックリストは、逆張り発想とも役割が異なります。
- オズボーンのチェックリスト → 多面的な切り口で発想を広げる型
- 逆張り発想 → あえて逆から考えて視点をずらす型
この違いを理解しておくと、実務で迷いにくくなります。
オズボーンのチェックリストは、複数方向への発想展開に向いています。
一方、逆張り発想は、強い逆転視点に向いています。
オズボーンのチェックリストはどんな場面で使うと効果的か
特にオズボーンのチェックリストが効果を発揮しやすいのは、次のような場面です。
- アイデアの切り口が足りないとき
- 既存商品や業務を見直したいとき
- 企画の幅を広げたいとき
- 会議で発想を支えたいとき
逆に、自由に大量の案を出したいときにはブレーンストーミング、出た案を整理したいときにはKJ法のほうが使いやすいことがあります。
そのため、オズボーンのチェックリストは万能ではなく、発想の方向を増やしたい場面で使うのが最も効果的です。
まとめ
オズボーンのチェックリストとは、転用、応用、変更、拡大、縮小、代用、置換、逆転、結合といった切り口で発想を広げるフレームワークです。
企画、業務改善、商品改善、会議など幅広い場面で使いやすく、特に「何を切り口に考えればいいか分からない」ときの入口として役立ちます。
最初は難しく見えるかもしれませんが、まずは
- 対象を決める
- 切り口を1つずつ当てる
- 出た案を残す
の3つを意識するだけでも十分です。
大切なのは、全部を機械的に回すことではなく、発想の方向を広げて使える案を増やすことです。
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