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バリュープロポジションキャンバスとは?初心者向けに意味・使い方・具体例をやさしく解説

新商品や新サービスを考えるとき、「この商品は良いはずなのに、なぜ顧客に響かないのか」「顧客の課題と自社の強みがうまく結びつかない」「機能説明ばかりになって、価値が伝わらない」と悩むことはありませんか。

企画やマーケティングでは、自社の商品や技術を一生懸命説明しても、顧客が感じている課題や期待と合っていなければ、選ばれにくくなります。顧客にとって大切なのは、「その商品が自分の困りごとをどう解決してくれるのか」「どんな良い状態にしてくれるのか」です。

そこで役立つのが、バリュープロポジションキャンバスです。

バリュープロポジションキャンバスは、顧客の課題や得たい価値と、自社の商品・サービスが提供する価値が合っているかを整理するフレームワークです。新規事業、商品企画、マーケティング、営業提案、サービス改善などで使えます。

この記事では、バリュープロポジションキャンバスの意味、基本的な考え方、使い方、具体例、関連フレームワークとの違いを初心者にもわかりやすく解説します。

目次

この記事でわかること

・バリュープロポジションキャンバスとは何か
・バリュープロポジションキャンバスは何に使うのか
・バリュープロポジションキャンバスの基本的な考え方
・バリュープロポジションキャンバスの使い方
・バリュープロポジションキャンバスの具体例
・関連フレームワークとの違い

最初から完璧に使いこなす必要はありません。まずは「バリュープロポジションキャンバスは、顧客課題と提供価値のズレを確認するための型だ」とつかめれば十分です。

バリュープロポジションキャンバスとは?

バリュープロポジションキャンバスとは、顧客が抱えている課題や期待と、自社の商品・サービスが提供する価値が合っているかを整理するフレームワークです。

「バリュープロポジション」とは、顧客に対して提供する価値のことです。単なる商品説明ではなく、「顧客にとって、なぜその商品やサービスを選ぶ意味があるのか」を表す考え方です。

バリュープロポジションキャンバスでは、大きく2つの側面を整理します。

1つ目は、顧客側です。顧客がやりたいこと、困っていること、得たい成果を整理します。

2つ目は、自社側です。自社の商品やサービスが、どのように顧客の困りごとを減らし、得たい価値を増やすのかを整理します。

たとえば、営業支援ツールを企画する場合、単に「提案書作成機能があります」と説明するだけでは不十分です。顧客である営業担当者が、「提案書作成に時間がかかる」「顧客業界に合った提案ができない」「商談に自信が持てない」と困っているなら、それらを解決する価値として整理する必要があります。

初心者向けに言い換えると、バリュープロポジションキャンバスは「お客様が困っていること」と「自社が提供できる価値」が合っているかを確認する方法です。

一言でいうと、バリュープロポジションキャンバスは顧客課題と提供価値の適合を整理するためのフレームワークです。

バリュープロポジションキャンバスは何に使うのか

バリュープロポジションキャンバスは、顧客にとって本当に価値のある商品やサービスを考えるために使います。

自社の商品やサービスを説明するとき、つい機能、性能、価格、技術の話になりがちです。しかし、顧客にとって重要なのは、それが自分の課題や期待に合っているかどうかです。

バリュープロポジションキャンバスを使うと、顧客理解と提供価値をセットで整理できるため、企画や提案のズレを見つけやすくなります。

バリュープロポジションキャンバスは、次のような用途で使われます。

・新商品や新サービスの価値を整理する
・顧客課題と提供価値のズレを確認する
・新規事業のコンセプトを明確にする
・営業提案の訴求ポイントを整理する
・マーケティングメッセージを作る
・既存商品の改善ポイントを見つける
・顧客インタビューの結果を整理する
・競合との差別化を顧客価値で考える
・ビジネスモデルキャンバスの価値提案を深掘りする

特に、「良い商品なのに売れない」「機能はあるのに価値が伝わらない」「顧客ニーズと企画が合っているか不安」という場面で有効です。

どんな人に向いているか

バリュープロポジションキャンバスは、顧客価値を明確にしたい人に向いています。

商品企画やマーケティング担当者だけでなく、新規事業、営業、研究開発、DX推進、業務改善、人材育成、社内サービス企画など、幅広い職種で活用できます。

次のような人におすすめです。

・新商品や新サービスを企画している人
・顧客課題と自社の提供価値を整理したい人
・営業提案の説得力を高めたい人
・マーケティング文言を改善したい人
・新規事業の価値仮説を整理したい人
・競合との差別化を顧客視点で考えたい人
・研究開発テーマを事業価値につなげたい人
・既存サービスの改善ポイントを見つけたい人
・ビジネスモデルキャンバスを作る前に価値提案を深掘りしたい人

バリュープロポジションキャンバスは、顧客視点と自社視点をつなぐための道具です。顧客のことだけを考えるのでも、自社の商品だけを考えるのでもなく、両者の接点を探すために使います。

バリュープロポジションキャンバスの基本的な考え方

バリュープロポジションキャンバスの基本は、顧客側の理解と自社側の提供価値を対応させることです。

大きく分けると、顧客プロフィールと価値マップの2つで構成されます。

顧客プロフィール

顧客プロフィールは、顧客側を理解するための領域です。

ここでは、顧客がやりたいこと、困っていること、得たいことを整理します。

主に次の3つを考えます。

・顧客の仕事
・ペイン
・ゲイン

顧客の仕事とは、顧客が達成したいことです。業務上の作業だけでなく、解決したい問題、達成したい目的、周囲からどう見られたいかなども含みます。

ペインは、顧客が困っていること、不満、不安、面倒、避けたいことです。

ゲインは、顧客が得たい成果、うれしい状態、期待している価値です。

価値マップ

価値マップは、自社の商品やサービスが提供する価値を整理する領域です。

ここでは、商品やサービスの内容、それが顧客のペインをどう減らすか、顧客のゲインをどう増やすかを整理します。

主に次の3つを考えます。

・製品・サービス
・ペインリリーバー
・ゲインクリエイター

製品・サービスは、自社が提供する商品、サービス、機能、仕組みです。

ペインリリーバーは、顧客の困りごとや不安を減らすものです。

ゲインクリエイターは、顧客が得たい成果やうれしい状態を生み出すものです。

顧客との適合を見る

バリュープロポジションキャンバスで最も重要なのは、顧客プロフィールと価値マップが合っているかを見ることです。

自社が提供したいものと、顧客が求めているものがずれていると、どれだけ機能が優れていても選ばれにくくなります。

たとえば、顧客が「導入に失敗したくない」と不安を感じているのに、自社が「高機能です」とだけ伝えていると、価値が十分に伝わりません。この場合は、導入支援、事例、サポート体制、リスク低減策などを価値として整理する必要があります。

バリュープロポジションキャンバスの使い方

手順1 対象顧客を具体的に決める

最初に、誰に向けた価値提案なのかを明確にします。

「すべての顧客」「全社員」「すべての企業」のように広く設定すると、顧客の仕事、ペイン、ゲインがぼやけます。できるだけ具体的な顧客像や利用場面を決めることが重要です。

たとえば、「営業担当者」ではなく、「大手企業への提案経験が少ない若手法人営業担当者」とします。

社内研修であれば、「全社員」ではなく、「入社1〜3年目の研究開発職」とします。

BtoBの商品企画であれば、「環境対応を求められているが、既存設備を大きく変えられない包装材メーカー」のように、顧客の状況まで含めると考えやすくなります。

対象顧客を具体化すると、その人が何に困り、何を得たいのかを整理しやすくなります。

手順2 顧客の仕事を整理する

次に、顧客が達成したいことを整理します。

ここでいう仕事は、職業としての仕事だけではありません。顧客がある状況で片づけたいこと、達成したい目的、避けたい失敗、周囲から得たい評価なども含みます。

たとえば、若手法人営業担当者であれば、次のような仕事があります。

・商談前に提案内容を整理する
・顧客業界に合った資料を準備する
・上司に提案内容を説明する
・顧客からの質問に答える
・信頼できる担当者だと思われる
・提案を受注につなげる

このように、顧客の仕事を整理すると、商品やサービスがどの場面で価値を持つのかが見えやすくなります。

手順3 ペインとゲインを書き出す

次に、顧客のペインとゲインを書き出します。

ペインは、顧客が困っていること、不安に感じていること、面倒に思っていることです。

若手法人営業担当者であれば、次のようなペインがあります。

・提案書作成に時間がかかる
・顧客業界に合った事例を探しにくい
・上司から何度も修正される
・商談で質問に答えられるか不安
・過去の成功提案が見つからない
・準備不足だと思われたくない

ゲインは、顧客が得たい成果やうれしい状態です。

・短時間で質の高い提案書を作りたい
・顧客に合った提案ストーリーを作りたい
・上司に説明しやすい資料を作りたい
・商談に自信を持って臨みたい
・顧客から信頼されたい
・成約率を上げたい

ペインとゲインは、具体的な場面と結びつけて書くことが大切です。

手順4 自社の商品・サービスを整理する

次に、自社が提供する商品やサービスを整理します。

ここでは、単に機能名を並べるだけでなく、顧客の仕事、ペイン、ゲインと関係するものを中心に書きます。

たとえば、営業支援サービスであれば、次のような要素があります。

・業界別提案書テンプレート
・過去提案事例の検索機能
・提案ストーリー作成支援
・上司確認用チェックリスト
・想定質問集
・商談準備ワークシート

自社が提供できるものを書き出したら、それがどのペインを減らし、どのゲインを増やすのかを考えます。

手順5 ペインリリーバーとゲインクリエイターを対応させる

最後に、自社の商品やサービスが顧客のペインをどう減らし、ゲインをどう増やすのかを整理します。

たとえば、営業支援サービスの場合、次のように対応させます。

「提案書作成に時間がかかる」というペインに対しては、「業界別テンプレートで資料作成時間を短縮する」がペインリリーバーになります。

「商談に自信を持って臨みたい」というゲインに対しては、「想定質問集や提案ストーリー作成支援で、事前準備の安心感を高める」がゲインクリエイターになります。

この対応関係を整理すると、価値提案が明確になります。

単に「便利な営業支援ツールです」と言うのではなく、「若手営業が短時間で顧客に合った提案を準備し、自信を持って商談に臨めるツールです」と説明できるようになります。

バリュープロポジションキャンバスの具体例

例 社内向け知財eラーニングを企画する場合

ある会社で、若手研究者向けに知的財産のeラーニング教材を企画するとします。

まず対象顧客を、「入社1〜3年目の研究開発職」とします。

この顧客の仕事は、研究成果を出し、実験データを整理し、論文発表や学会発表を検討し、必要に応じて発明提案や知財部への相談を行うことです。

ペインとしては、次のようなものがあります。

・発明提案をいつ出せばよいか分からない
・論文投稿前に何を確認すべきか不安
・顧客や共同研究先にどこまで話してよいか迷う
・知財部に相談するタイミングが分からない
・制度説明だけでは実務との関係が見えにくい
・長時間の研修を受ける時間が取りにくい

ゲインとしては、次のようなものがあります。

・自分の業務場面で知財リスクを判断したい
・発明提案や論文発表前の確認ポイントを知りたい
・迷ったときに早めに知財部へ相談できるようになりたい
・短時間で必要な知識を学びたい
・研究成果を適切に守りたい
・顧客対応や共同研究で失敗を避けたい

次に、自社側の価値マップを考えます。

製品・サービスは、「業務シーン別の短時間eラーニング」「発明提案前チェックリスト」「論文投稿前チェックリスト」「相談タイミング診断」などです。

ペインリリーバーは、「発明提案や論文投稿前に確認すべきことを明確にする」「知財部への相談タイミングを判断しやすくする」「短時間教材により受講負担を減らす」ことです。

ゲインクリエイターは、「若手研究者が自分の研究場面で知財を意識できる」「研究成果の保護につながる」「早期相談が増え、発明発掘やリスク低減につながる」ことです。

このように整理すると、単なる制度説明型研修ではなく、若手研究者の実務判断を支援する価値提案として設計できます。

別の例 環境配慮型素材を提案する場合

化学メーカーが、環境配慮型の新素材を包装材メーカーに提案するとします。

対象顧客は、「環境対応を求められているが、既存設備を大きく変えられない包装材メーカー」です。

顧客の仕事は、顧客企業や消費者から求められる環境対応に応えながら、品質、コスト、加工性、供給安定性を維持することです。

ペインとしては、次のようなものがあります。

・環境配慮型素材はコストが上がりやすい
・既存設備で加工できるか不安
・品質や強度が従来素材と同等か分からない
・顧客に環境性能を説明する資料が不足している
・採用後にトラブルが起きると困る
・社内で導入理由を説明しにくい

ゲインとしては、次のようなものがあります。

・既存設備を大きく変えずに環境対応したい
・環境性能を取引先や消費者に説明しやすくしたい
・品質を維持しながら新素材を採用したい
・導入リスクを下げたい
・競合他社よりも環境対応で差別化したい
・社内承認を取りやすくしたい

自社側の価値マップとしては、製品・サービスに「既存設備で加工しやすい素材グレード」「加工条件データ」「従来素材との比較表」「環境性能説明資料」「小ロット評価用サンプル」などがあります。

ペインリリーバーは、「加工性データにより導入不安を減らす」「比較表により社内説明をしやすくする」「小ロット評価で採用前のリスクを下げる」ことです。

ゲインクリエイターは、「顧客が既存工程を活かしながら環境対応を進められる」「取引先に説明しやすい環境価値を提供できる」「競合との差別化につながる」ことです。

このように整理すると、素材の性能だけでなく、顧客が採用しやすくなる支援まで含めた価値提案を作れます。

具体例でわかるポイント

バリュープロポジションキャンバスの具体例からわかるポイントは、顧客の課題と自社の提供価値を対応させることの重要性です。

知財eラーニングの例では、単に教材を作るのではなく、若手研究者が実務で判断できないというペインに対して、業務シーン別の教材やチェックリストを対応させています。

環境配慮型素材の例では、素材性能だけでなく、加工性データ、比較表、説明資料、小ロット評価などを、顧客の導入不安や社内説明のしにくさに対応させています。

具体例から学べるポイントは次の通りです。

・顧客の仕事、ペイン、ゲインを具体的に整理する
・自社の商品や機能を、顧客価値に変換して考える
・ペインを減らす価値と、ゲインを増やす価値を分けて考える
・顧客課題と提供価値が対応していない部分は見直す
・価値提案は機能説明ではなく、顧客にとっての意味で伝える

バリュープロポジションキャンバスは、商品やサービスの価値を顧客視点で磨くための実務的なフレームワークです。

バリュープロポジションキャンバスを使うメリット

バリュープロポジションキャンバスを使うメリットは、顧客課題と提供価値のズレを見つけやすくなることです。

商品やサービスを作る側は、自社の技術、機能、特徴を重視しがちです。しかし、顧客が求めている価値と合っていなければ、選ばれません。

バリュープロポジションキャンバスを使うと、顧客が何を達成したいのか、何に困っているのか、何を得たいのかを整理し、それに対して自社がどのような価値を提供できるかを確認できます。

主なメリットは次の通りです。

・顧客課題と提供価値のズレを確認できる
・商品やサービスの訴求ポイントが明確になる
・顧客視点で企画を見直せる
・営業提案やマーケティング文言を作りやすくなる
・新規事業の価値仮説を整理できる
・既存商品の改善点を見つけやすい
・競合との差別化を顧客価値で説明しやすくなる
・ビジネスモデルキャンバスの価値提案を深掘りできる

特に、技術や機能はあるのに顧客に響いていない場合は、バリュープロポジションキャンバスで価値の対応関係を見直すことが有効です。

バリュープロポジションキャンバスを使うときの注意点

バリュープロポジションキャンバスは便利ですが、社内の想像だけで埋めると効果が弱くなります。

特に注意したいのは、顧客のペインやゲインを自社に都合よく書いてしまうことです。

たとえば、「顧客は高機能な製品を求めている」と書いても、実際には「導入しやすさ」「失敗しにくさ」「社内説明のしやすさ」を重視しているかもしれません。

よくある失敗例は次の通りです。

・顧客像が広すぎて具体性がない
・顧客の仕事を十分に整理していない
・ペインやゲインを社内の想像だけで書いている
・自社商品の機能説明ばかりになっている
・ペインリリーバーとゲインクリエイターの違いがあいまい
・顧客課題と提供価値が対応していない
・重要なペインに対する解決策がない
・キャンバスを作っただけで顧客検証をしない

バリュープロポジションキャンバスは、完成させることが目的ではありません。顧客インタビュー、営業現場の声、利用データ、MVP、PoCなどを通じて、仮説を確認しながら更新することが大切です。

関連フレームワークとの違い

バリュープロポジションキャンバスと似た場面で使われるフレームワークはいくつかあります。ここでは、代表的なものとの違いを整理します。

ペイン・ゲイン分析との違い

ペイン・ゲイン分析は、顧客の痛みであるペインと、得たい価値であるゲインを整理するフレームワークです。

バリュープロポジションキャンバスは、そのペインやゲインに対して、自社の商品やサービスがどのように価値を提供するかまで整理します。

つまり、ペイン・ゲイン分析が顧客理解に焦点を当てるのに対して、バリュープロポジションキャンバスは顧客理解と提供価値の適合を見るためのフレームワークです。

Jobs to Be Doneとの違い

Jobs to Be Doneは、顧客が商品やサービスを使って片づけたい仕事に注目するフレームワークです。

バリュープロポジションキャンバスでは、顧客の仕事、ペイン、ゲインを整理します。その中の「顧客の仕事」を深く理解するために、Jobs to Be Doneが役立ちます。

Jobs to Be Doneが顧客の目的を深掘りするのに対して、バリュープロポジションキャンバスは、その目的や課題に対して自社がどんな価値を提供するかを整理します。

ビジネスモデルキャンバスとの違い

ビジネスモデルキャンバスは、顧客セグメント、価値提案、チャネル、顧客関係、収益の流れ、主要活動、主要資源、主要パートナー、コスト構造など、事業全体を整理するフレームワークです。

バリュープロポジションキャンバスは、その中でも特に「顧客セグメント」と「価値提案」を深掘りするために使います。

事業全体の仕組みを見たいときはビジネスモデルキャンバス、顧客課題と提供価値の適合を見たいときはバリュープロポジションキャンバスが向いています。

NABCとの違い

NABCは、Need、Approach、Benefit、Competitionで企画や事業アイデアを整理するフレームワークです。

バリュープロポジションキャンバスは、顧客課題と提供価値の適合を詳しく見るために使います。

NABCが提案をわかりやすく説明することに向いているのに対して、バリュープロポジションキャンバスは価値提案そのものを設計・検証することに向いています。

バリュープロポジションキャンバスで価値提案を深め、その内容をNABCで提案書にまとめると使いやすくなります。

コンセプトシートとの違い

コンセプトシートは、企画の対象者、課題、解決方法、提供価値、差別化などを1枚に整理するためのシートです。

バリュープロポジションキャンバスは、顧客側と自社側の価値の適合をより詳しく整理するために使います。

企画全体を共有するならコンセプトシート、顧客課題と提供価値のズレを深く確認するならバリュープロポジションキャンバスが向いています。

バリュープロポジションキャンバスはどんな場面で使うと効果的か

バリュープロポジションキャンバスは、顧客にとっての価値を明確にしたい場面で効果的です。

特に、新商品や新サービスを企画するとき、既存商品の訴求を見直すとき、顧客課題と自社の強みを結びつけたいときに役立ちます。

バリュープロポジションキャンバスが効果的な場面は次の通りです。

・新商品や新サービスの価値提案を考えるとき
・新規事業の顧客課題と提供価値を整理するとき
・営業提案の訴求ポイントを見直すとき
・マーケティングメッセージを作るとき
・既存商品の改善ポイントを探すとき
・顧客インタビューの結果を企画に反映するとき
・競合との差別化を顧客価値で考えるとき
・ビジネスモデルキャンバスの価値提案を深掘りするとき
・MVPやPoCの前に価値仮説を整理するとき

一方で、バリュープロポジションキャンバスだけでは、収益性、コスト構造、販売チャネル、実行体制までは十分に整理できません。

そのため、事業全体を考える場合は、ビジネスモデルキャンバス、NABC、MVP、PoC、4象限評価などと組み合わせると実務で使いやすくなります。

まとめ

バリュープロポジションキャンバスとは、顧客が抱えている課題や得たい価値と、自社の商品・サービスが提供する価値が合っているかを整理するフレームワークです。

顧客側では、顧客の仕事、ペイン、ゲインを整理します。自社側では、製品・サービス、ペインリリーバー、ゲインクリエイターを整理します。そして、両者がきちんと対応しているかを確認します。

このフレームワークを使うと、機能説明に偏らず、顧客にとって意味のある価値提案を考えやすくなります。新規事業、商品企画、営業提案、マーケティング、サービス改善など、幅広い仕事で活用できます。

ただし、社内の想像だけで埋めるのではなく、顧客インタビュー、営業現場の声、利用データ、MVP、PoCなどを通じて検証することが大切です。

まずは、いま扱っている商品や企画について「顧客の一番大きなペインは何か」「自社はそれをどう減らせるのか」を書き出すところから始めてみましょう。

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