MENU

タックマンモデルとは?初心者向けに意味・使い方・具体例をやさしく解説

新しいチームやプロジェクトを立ち上げるとき、「最初は雰囲気がよかったのに、途中から対立が増えた」「メンバー同士の役割があいまい」「チームがなかなか一体化しない」と感じることはないでしょうか。

チームは、集まった瞬間からすぐに高い成果を出せるわけではありません。

最初は様子を見合い、次に意見の違いや対立が生まれ、少しずつルールや役割が整い、やがて成果を出せる状態に近づいていきます。

このようなチームの成長段階を理解するために役立つのが、タックマンモデルです。

タックマンモデルは、チームの発達段階を、形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期の5段階で整理するフレームワークです。

チームビルディング、組織開発、プロジェクト運営、管理職育成、リーダーシップ開発などで活用できます。

この記事では、タックマンモデルの意味、使い方、具体例、注意点までを、初心者向けにやさしく整理して解説します。

目次

この記事でわかること

  • タックマンモデルとは何か
  • タックマンモデルは何に使うのか
  • 形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期の意味
  • タックマンモデルの使い方
  • タックマンモデルの具体例
  • 関連フレームワークとの違い

最初から理想的なチームを作る必要はありません。まずは「タックマンモデルは、チームが成長していく段階を理解するための型だ」とつかめれば十分です。

タックマンモデルとは?

タックマンモデルとは、チームが成果を出せる状態になるまでの成長段階を整理したフレームワークです。

一般的には、次の5段階で説明されます。

  • Forming:形成期
  • Storming:混乱期
  • Norming:統一期
  • Performing:機能期
  • Adjourning:散会期

やさしく言うと、タックマンモデルは「チームは、集まってすぐに完成するのではなく、段階を経て成長する」と考えるモデルです。

形成期では、メンバーが集まり、互いに様子を見ます。

混乱期では、意見の違い、役割のあいまいさ、対立が生まれます。

統一期では、ルールや役割が整い、チームとしてまとまり始めます。

機能期では、メンバーが主体的に動き、チームとして高い成果を出せるようになります。

散会期では、プロジェクト終了や組織変更により、チームが解散や区切りを迎えます。

一言でいうと、タックマンモデルは、チームの成長段階を理解し、段階に合った支援を考えるための組織開発フレームワークです。

タックマンモデルは何に使うのか

タックマンモデルは、チームの状態を理解し、適切なマネジメントや支援を考えるために使います。

特に、新しいチーム、プロジェクトチーム、部門横断チーム、研修グループ、管理職チームなどを運営するときに役立ちます。

タックマンモデルは、次のような場面で活用できます。

  • 新しいチームを立ち上げるとき
  • プロジェクトチームを運営するとき
  • チーム内の対立や混乱を理解したいとき
  • メンバーの役割分担を整理したいとき
  • チームビルディングを行いたいとき
  • 管理職やリーダーの支援方法を考えたいとき
  • チームの成熟度に合わせて関わり方を変えたいとき
  • プロジェクト終了時の振り返りを行いたいとき

たとえば、新規プロジェクトの初期に、メンバー同士が遠慮し合って意見が出ないことがあります。

これは形成期の特徴です。

その後、進め方や優先順位をめぐって意見がぶつかることがあります。

これは混乱期の特徴です。

タックマンモデルを知っていると、「対立が出たから失敗」と考えるのではなく、「チームが成長する過程として必要な段階かもしれない」と捉えやすくなります。

どんな人に向いているか

タックマンモデルが向いているのは、次のような人です。

  • チームリーダー
  • プロジェクトマネージャー
  • 管理職
  • 組織開発を担当する人
  • 人材育成を担当する人
  • チームビルディングを行う人
  • 部門横断プロジェクトを進める人
  • 新しい組織やチームを立ち上げる人

タックマンモデルは、チームの状態を把握し、リーダーがどのように関わればよいかを考えるうえで使いやすいフレームワークです。

タックマンモデルの基本的な考え方

タックマンモデルの基本的な考え方は、チームには発達段階があるということです。

チームは、ただ人を集めただけでは機能しません。

メンバー同士が互いを理解し、役割を認識し、目的を共有し、信頼関係を築き、成果に向かって動けるようになるまでには時間がかかります。

タックマンモデルでは、その過程を段階として整理します。

形成期では、メンバーはまだ遠慮しています。

誰が何をするのか、どのように進めるのか、まだ不明確です。

混乱期では、意見の違いや役割のあいまいさから対立が生まれます。

この段階を避けようとしすぎると、表面的には穏やかでも、本音が出ないチームになってしまうことがあります。

統一期では、チームのルールや役割が見え始めます。

メンバー同士の関係も安定し、協力しやすくなります。

機能期では、チームが自律的に動き、成果に向けて高いパフォーマンスを発揮します。

散会期では、プロジェクト終了や組織変更により、チーム活動に区切りがつきます。

このように、チームの状態を段階として見ることで、今どの支援が必要かを考えやすくなります。

タックマンモデルの使い方

タックマンモデルは、次の流れで使うとわかりやすいです。

手順1 チームの現在地を確認する

まず、チームがどの段階にあるのかを確認します。

チームの状態を観察し、形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期のどこに近いかを考えます。

たとえば、次のような問いが役立ちます。

  • メンバーは互いを理解しているか
  • 目的やゴールは共有されているか
  • 役割分担は明確か
  • 意見や反対意見は出ているか
  • 対立を話し合えているか
  • チーム内のルールはあるか
  • メンバーは自律的に動けているか
  • 成果に向かって協力できているか

チームの現在地を知ることで、リーダーが何をすべきかが見えやすくなります。

手順2 形成期では目的と役割を明確にする

形成期では、メンバーが集まったばかりで、互いに様子を見ている状態です。

この段階では、リーダーが目的や進め方を明確にすることが重要です。

形成期で行うことは、次の通りです。

  • チームの目的を共有する
  • ゴールを明確にする
  • メンバーの役割を整理する
  • 基本的なルールを決める
  • 自己紹介や相互理解の場を作る
  • 期待する行動を伝える
  • 不安や疑問を確認する

形成期では、メンバーが安心して参加できる土台を作ることが大切です。

いきなり高い成果を求めるよりも、目的、役割、関係性を整えることが先です。

手順3 混乱期では対立を扱う

混乱期では、意見の違い、役割の不明確さ、優先順位のズレなどから対立や混乱が起こります。

この段階では、リーダーが対立を避けるのではなく、建設的に扱うことが重要です。

混乱期で行うことは、次の通りです。

  • 意見の違いを見える化する
  • 不満や懸念を聞く
  • 目的に立ち返る
  • 役割や責任を再確認する
  • 意思決定ルールを明確にする
  • 議論のルールを整える
  • 心理的安全性を高める

混乱期は、チームにとって苦しい時期です。

しかし、ここで本音を出し合い、役割やルールを整えることで、チームは次の段階に進みやすくなります。

手順4 統一期ではルールと信頼を整える

統一期では、チームのルールや役割が整い、メンバー同士の信頼関係が高まっていきます。

この段階では、チームとしての共通認識を強めることが重要です。

統一期で行うことは、次の通りです。

  • チームのルールを明文化する
  • 役割分担を見直す
  • 良い行動を認める
  • 成功事例を共有する
  • 振り返りを行う
  • メンバー同士の協力を促す
  • 小さな成果を積み上げる

統一期では、チームの型ができ始めます。

リーダーは、メンバーが自律的に動けるように、支援の仕方を少しずつ変えていきます。

手順5 機能期では自律性と成果を高める

機能期では、チームが自律的に動き、高い成果を出せる状態になります。

この段階では、リーダーが細かく指示するよりも、メンバーの主体性を引き出すことが重要です。

機能期で行うことは、次の通りです。

  • 権限委譲を進める
  • メンバーに意思決定を任せる
  • より高い目標に挑戦する
  • 改善提案を促す
  • チームの学習を支援する
  • 成果を可視化する
  • 次の成長機会を作る

機能期のチームでは、リーダーはすべてを管理する役割から、チームの力を引き出す役割に変わっていきます。

手順6 散会期では振り返りと区切りを行う

散会期では、プロジェクト終了や組織変更により、チームが解散や区切りを迎えます。

この段階では、成果や学びを振り返り、次に活かすことが重要です。

散会期で行うことは、次の通りです。

  • プロジェクト成果を振り返る
  • 学びや改善点を整理する
  • メンバーの貢献を認める
  • 次の仕事につながる経験を言語化する
  • 感謝を伝える
  • ナレッジを残す
  • 次のチームへの引き継ぎを行う

散会期を丁寧に扱うことで、チームで得た学びが次の活動に活きやすくなります。

タックマンモデルの具体例

ここでは、「新規プロジェクトチーム」を例に、タックマンモデルの使い方を見てみます。

例 新規プロジェクトチームで使う場合

前提として、部門横断で新しい業務改善プロジェクトを立ち上げたとします。

メンバーは、営業、開発、製造、人事、情報システムなど、複数部門から集められています。

形成期では、メンバー同士がまだ遠慮しています。

会議でも発言は少なく、誰が何を担当するのかもあいまいです。

この段階では、リーダーがプロジェクトの目的、成果物、期限、役割を明確にします。

メンバー同士の自己紹介や、各部門の期待を共有する時間も作ります。

次に、混乱期に入ります。

営業はスピードを重視し、開発は品質を重視し、情報システムはシステム制約を気にします。

意見の違いが表面化し、会議がまとまりにくくなります。

この段階では、リーダーが対立を抑え込むのではなく、それぞれの立場や懸念を見える化します。

目的に立ち返り、優先順位や意思決定ルールを整理します。

統一期になると、チームの進め方が安定してきます。

役割分担が明確になり、会議の進め方も整います。

メンバー同士が互いの専門性を理解し、協力しやすくなります。

機能期では、メンバーが自律的に課題を見つけ、解決策を提案し、部門を越えて協力できるようになります。

リーダーが細かく指示しなくても、チームが成果に向かって動きます。

最後に散会期では、プロジェクトの成果を振り返り、成功要因や反省点を整理します。

メンバーの貢献を認め、次のプロジェクトに活かすナレッジを残します。

このように、タックマンモデルを使うと、チームの状態に応じた関わり方を考えやすくなります。

別の例 新任管理職のチーム運営で使う場合

新任管理職がチームを引き継ぐ場合にも、タックマンモデルは使えます。

形成期では、新しい上司とメンバーがお互いを探っています。

この段階では、上司が自分の考え方、チーム方針、期待する行動を丁寧に伝えることが大切です。

混乱期では、前任者とのやり方の違いや、新しい方針への違和感が出ることがあります。

ここで上司が一方的に押し切ると、不満が隠れます。

意見を聞き、必要な部分は話し合いながら進めることが重要です。

統一期では、チーム内のルールやコミュニケーションが整い始めます。

機能期では、メンバーが主体的に動き、チームとして成果を出せるようになります。

このように、管理職はチームの段階に合わせて、指示、対話、支援、権限委譲のバランスを変える必要があります。

具体例でわかるポイント

タックマンモデルの具体例からわかるポイントは、チームの混乱を成長過程として捉えることです。

  • 最初は様子見が起こる
  • 次に意見の違いや対立が出る
  • ルールや役割が整うと協力しやすくなる
  • 自律的に動けると成果が高まる
  • 終了時には振り返りが重要になる

タックマンモデルを使うと、チームの状態を冷静に見て、段階に合った支援を考えやすくなります。

タックマンモデルを使うメリット

タックマンモデルを使うメリットは、チームの状態を段階として理解できることです。

チーム内で対立や混乱が起きると、リーダーは「うまくいっていない」と感じがちです。

しかし、タックマンモデルを知っていると、混乱期をチーム成長の一部として捉えやすくなります。

主なメリットは、次の通りです。

  • チームの現在地を把握しやすい
  • 段階に合ったマネジメントができる
  • 対立や混乱を前向きに扱いやすい
  • チームビルディングの計画を立てやすい
  • リーダーの関わり方を変えやすい
  • プロジェクトチームの運営に役立つ
  • チームの振り返りに使いやすい

タックマンモデルは、チームがどの段階にいるかを見極め、必要な支援を考えるための共通言語になります。

タックマンモデルを使うときの注意点

タックマンモデルを使うときに注意したいのは、すべてのチームがきれいに5段階を進むとは限らないことです。

よくある誤解や失敗は、次のようなものです。

  • 必ず順番通りに進むと思い込む
  • 混乱期を悪い状態だと決めつける
  • 対立を避けすぎる
  • 形成期に目的や役割を明確にしない
  • 機能期に入ったと思って支援をやめる
  • メンバー変更による段階の後戻りを見落とす
  • 散会期の振り返りを省略する

実際のチームでは、メンバーが入れ替わったり、目標が変わったりすると、再び形成期や混乱期に戻ることがあります。

また、チームによっては混乱期が長引くこともあります。

そのため、タックマンモデルは機械的に当てはめるのではなく、チームの状態を理解する目安として使うことが大切です。

関連フレームワークとの違い

タックマンモデルと関連するフレームワークには、心理的安全性、Belbin Team Roles、PM理論、SL理論などがあります。

それぞれの違いを簡単に整理します。

  • タックマンモデル
    チームの成長段階を、形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期で整理するフレームワークです。チーム発達の理解に向いています。
  • 心理的安全性
    安心して意見、質問、失敗を共有できる状態を示す考え方です。タックマンモデルの混乱期を乗り越えるうえで重要です。
  • Belbin Team Roles
    チーム内で人が担う役割を整理するフレームワークです。チームメンバーの強みや役割分担を考えるときに役立ちます。
  • PM理論
    リーダーシップを、目標達成機能と集団維持機能の2軸で見る理論です。チームを率いるリーダーの行動を整理する場面で使えます。
  • SL理論
    部下やチームの成熟度に応じてリーダーシップスタイルを変える考え方です。チームの段階に応じた関わり方を考えるときに役立ちます。

タックマンモデルは、チームの成長段階を見るためのフレームワークです。

心理的安全性で対話の土台を作り、Belbin Team Rolesで役割を整理し、PM理論やSL理論でリーダーの関わり方を考えると、チーム運営に活用しやすくなります。

タックマンモデルはどんな場面で使うと効果的か

タックマンモデルは、特に次のような場面で効果的です。

  • 新しいチームを立ち上げるとき
  • 部門横断プロジェクトを進めるとき
  • チーム内に対立や混乱があるとき
  • メンバーの役割分担を整理したいとき
  • 管理職がチーム状態を把握したいとき
  • チームビルディングを行いたいとき
  • プロジェクト終了時に振り返りを行いたいとき

タックマンモデルは、チームの状態を理解したい場面に向いています。

一方で、個人の役割や強みを整理したい場合はBelbin Team Roles、リーダーの行動を考えたい場合はPM理論やSL理論を組み合わせると効果的です。

まとめ

タックマンモデルとは、チームの成長段階を、形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期の5つで整理するフレームワークです。

形成期では、メンバーが集まり、互いに様子を見ます。

混乱期では、意見の違いや役割のあいまいさから対立が生まれます。

統一期では、ルールや役割が整い、チームとしてまとまり始めます。

機能期では、メンバーが自律的に動き、高い成果を出せるようになります。

散会期では、チーム活動に区切りをつけ、成果や学びを振り返ります。

大切なのは、混乱期を失敗と決めつけないことです。

意見の違いや対立を建設的に扱うことで、チームは次の段階に進みやすくなります。

まずは、自分のチームが今どの段階にあるのかを考えてみましょう。

そのうえで、目的の共有、役割整理、対話の場づくり、権限委譲、振り返りなど、段階に合った支援を行うことが大切です。

次に読みたい関連記事

まず全体像を見たい方へ

あわせて読みたい関連記事

目的別にまとめて読みたい方へ

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次