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ホールパート法とは?初心者向けに意味・使い方・具体例をやさしく解説

説明をしているときに、「話の全体像が見えない」「細かい話はわかったが、結局どこにつながるのかわからない」と言われたことはありませんか。

仕事では、複数の要素を説明する場面が多くあります。たとえば、研修内容、企画の構成、業務プロセス、プロジェクト計画、商品の特徴、組織課題などです。このような内容をいきなり細部から説明すると、聞き手は迷子になってしまいます。

そこで役立つのがホールパート法です。

ホールパート法は、最初に全体像を示し、次に部分ごとの内容を説明し、最後にもう一度全体をまとめるフレームワークです。英語ではWhole-Part-Wholeと表現されることもあります。

初心者にとってホールパート法が使いやすい理由は、説明の順番が非常にシンプルだからです。まず全体を見せる。次に中身を説明する。最後にもう一度全体に戻る。この流れにするだけで、相手の理解は大きく変わります。

目次

この記事でわかること

・ホールパート法とは何か
・ホールパート法は何に使うのか
・ホールパート法の基本的な考え方
・ホールパート法の使い方
・ホールパート法の具体例
・関連フレームワークとの違い

最初から完璧に使いこなす必要はありません。まずは「ホールパート法は全体像を示してから部分を説明するための型だ」とつかめれば十分です。

ホールパート法とは?

ホールパート法とは、説明やプレゼンをわかりやすくするための構成フレームワークです。

ホールパート法は、次の3つの流れで構成されます。

・Whole:全体像を示す
・Part:部分ごとに説明する
・Whole:最後に全体をまとめる

最初に、これから説明する内容の全体像を示します。次に、その全体を構成する部分を順番に説明します。最後に、もう一度全体に戻り、重要なポイントをまとめます。

たとえば、「新入社員研修の全体像」を説明する場合、いきなり各講義の内容から話し始めると、受講者は全体の流れをつかみにくくなります。

ホールパート法を使うと、「この研修は、基礎知識、実務演習、振り返りの3部構成です」と最初に全体像を示せます。その後、それぞれの内容を説明し、最後に「この研修では、知識を学び、演習で使い、振り返りで定着させます」とまとめられます。

初心者向けに言い換えると、ホールパート法は「まず地図を見せてから、細かい道を説明する型」です。

一言でいうと、ホールパート法は全体像と部分の関係をわかりやすく伝えるためのフレームワークです。

ホールパート法は何に使うのか

ホールパート法は、複数の要素から成る内容を説明するときに使います。

特に、研修、プレゼン、会議資料、商品説明、企画説明、業務プロセス説明などで効果的です。複雑な内容でも、最初に全体像を示すことで、聞き手は今どの部分の話を聞いているのか理解しやすくなります。

ホールパート法は、次のような用途で使えます。

・プレゼンの構成をわかりやすくする
・研修や教材の全体像を説明する
・業務プロセスを順番に説明する
・商品やサービスの特徴を整理する
・企画書の構成を説明する
・会議で複数の論点を整理する
・プロジェクト計画の全体像を共有する
・ブログ記事や解説記事の構成を作る

ホールパート法は、相手に「今どこの話をしているのか」を見失わせないためのフレームワークです。

どんな人に向いているか

ホールパート法は、特に次のような人に向いています。

・説明が細かくなりすぎる人
・話の全体像を示すのが苦手な人
・プレゼンや研修資料を作る人
・会議で複数の論点を説明する人
・業務マニュアルや手順書を作る人
・商品説明やサービス説明を担当する人
・企画内容を関係者に共有する人
・初心者向けに複雑な内容を教える人
・ブログや教材で体系的な解説を書きたい人

ホールパート法は、専門知識を初心者に説明する場面でも役立ちます。細部に入る前に全体像を見せることで、相手の理解の土台を作れるからです。

ホールパート法の基本的な考え方

ホールパート法の基本は、「全体と部分の関係を見せる」ことです。

人は、全体像が見えないまま細かい情報を受け取ると、理解しにくくなります。たとえば、知らない町で地図を見ずに細い道だけ説明されても、目的地までの全体像がつかめません。

仕事の説明も同じです。

「まず前提として、全体は3つに分かれます」
「今日説明する内容は、目的、現状、対応策の3点です」
「この企画は、背景、提案内容、実行計画の順に説明します」

このように最初に全体像を示すと、相手は安心して聞くことができます。

ホールパート法では、最初のWholeで全体像を示します。次のPartで各要素を説明します。最後のWholeで、各要素が全体として何を意味するのかをまとめます。

ポイントは、最後にもう一度全体に戻ることです。部分の説明だけで終わると、聞き手は細かい情報だけを覚えてしまい、全体の意味を見失うことがあります。最後に全体像を再確認することで、説明全体が締まります。

ホールパート法の使い方

手順1 最初に全体像を一文で示す

最初に、説明する内容の全体像を一文で示します。

たとえば、次のような表現です。

・本日は、会議を効率化する3つのポイントを説明します
・この企画は、背景、課題、提案内容の3つで構成されています
・今回の研修は、基礎知識、演習、振り返りの3部構成です
・この業務プロセスは、受付、確認、処理、報告の4段階で進みます
・この商品の特徴は、低コスト、使いやすさ、サポート体制の3点です

最初のWholeでは、細かく説明しすぎないことが大切です。相手に「これから何について、どのような構成で聞くのか」を伝えることが目的です。

手順2 部分ごとに順番に説明する

次に、Partとして、全体を構成する部分を順番に説明します。

ここでは、各要素を見出しのように分けて説明するとわかりやすくなります。

たとえば、会議効率化を説明する場合は、次のように分けられます。

・目的を明確にする
・論点を絞る
・決定事項と宿題を残す

各部分を説明するときは、「今はどの部分の話をしているのか」を明確にしましょう。「1つ目は」「2つ目は」「最後に」といった言葉を使うと、聞き手がついてきやすくなります。

手順3 部分同士の関係を説明する

ホールパート法では、部分をただ並べるだけでなく、部分同士の関係も説明すると効果的です。

たとえば、研修構成なら、「基礎知識を学んだうえで、演習を行い、最後に振り返ることで定着させる」という関係があります。

業務プロセスなら、「受付で情報を受け取り、確認で不備を見つけ、処理で対応し、報告で完了を共有する」という流れがあります。

部分同士の関係を説明すると、相手は「なぜこの順番なのか」「各要素がどうつながるのか」を理解しやすくなります。

手順4 最後に全体をまとめる

最後に、もう一度Wholeとして全体をまとめます。

たとえば、次のように締めます。

・つまり、会議を効率化するには、目的、論点、決定事項を明確にすることが重要です
・この企画は、現場課題を解決し、業務時間を削減するための提案です
・今回の研修は、知識を学び、演習で使い、振り返りで定着させる構成です
・この業務プロセスは、抜け漏れを防ぎながら対応品質を安定させるための流れです

最後のまとめでは、部分の単なる繰り返しではなく、「全体として何が言えるのか」を伝えるとよいです。

手順5 資料では冒頭に全体マップを入れる

プレゼン資料や研修資料でホールパート法を使う場合は、冒頭に全体マップを入れると効果的です。

たとえば、目次、全体構成図、ステップ図、流れ図などです。視覚的に全体像が見えると、読み手や聞き手は理解しやすくなります。

ただし、複雑な図にしすぎる必要はありません。初心者向けであれば、「3つのポイント」「4つのステップ」のように、シンプルに整理する方が伝わりやすいです。

ホールパート法の具体例

例 社内研修の全体像を説明する場合

ホールパート法を使って、社内研修の全体像を説明してみます。

Whole:
本日の研修は、基礎知識、ケーススタディ、振り返りの3部構成で進めます。

Part:
まず、基礎知識では、業務で必要となる基本用語と考え方を確認します。ここでは、細かい制度を暗記することよりも、実務で何に注意すべきかを理解することを重視します。

次に、ケーススタディでは、実際の職場で起こりそうな場面を使って考えます。講義で学んだ内容を、自分の業務にどう当てはめるかを確認します。

最後に、振り返りでは、今日学んだことを整理し、明日から自分の業務で実践できる行動を考えます。

Whole:
つまり、この研修は、知識を学び、事例で考え、実務で使える形にするための構成です。

このように、最初に全体像を示すことで、受講者は安心して研修に参加できます。

別の例 業務改善提案を説明する場合

業務改善提案でも、ホールパート法は使えます。

Whole:
今回の業務改善提案は、作業の見える化、手順の標準化、ツール活用の3つで構成されています。

Part:
まず、作業の見える化では、現在どの作業にどれだけ時間がかかっているかを把握します。問題のある工程を特定しなければ、改善策がずれてしまうからです。

次に、手順の標準化では、担当者ごとに違っている作業方法を整理します。標準手順を作ることで、作業品質のばらつきを減らせます。

最後に、ツール活用では、繰り返し作業を自動化します。すべてを大きなシステムで置き換えるのではなく、まずはExcelや簡単なワークフローから始めることも可能です。

Whole:
この3つを組み合わせることで、業務時間の削減とミスの防止を同時に進められます。

この例では、改善提案の全体像と各要素の関係が明確になっています。

具体例でわかるポイント

ホールパート法の具体例から、次のようなポイントがわかります。

・最初に全体像を示すと、相手が安心して聞ける
・部分ごとに説明すると、複雑な内容も整理しやすい
・部分同士の関係を説明すると、理解が深まる
・最後に全体へ戻ると、説明の意味が伝わりやすい
・研修、提案、業務説明、商品説明などに使いやすい

ホールパート法は、相手が迷わず理解できる説明の道筋を作るための型です。

ホールパート法を使うメリット

ホールパート法を使うメリットは、複雑な内容でも全体像を保ったまま説明できることです。

仕事では、複数の要素を一度に説明しなければならない場面が多くあります。全体像を示さずに細部へ入ると、聞き手は情報を整理できません。ホールパート法を使うことで、相手は「今どこの話をしているのか」を理解しながら聞けます。

ホールパート法の主なメリットは、次のとおりです。

・全体像が伝わりやすい
・説明の流れが整理される
・複雑な内容をわかりやすくできる
・プレゼンや研修資料を作りやすい
・聞き手が迷いにくい
・部分同士の関係を説明しやすい
・最後に要点を印象づけやすい
・初心者向けの説明に向いている

また、ホールパート法は資料作成にも役立ちます。最初に全体構成を考えるため、資料全体の見通しがよくなり、話が散らかりにくくなります。

ホールパート法を使うときの注意点

ホールパート法を使うときは、最初の全体像が抽象的になりすぎないように注意が必要です。

たとえば、「本日は重要なポイントを説明します」だけでは、全体像になっていません。「重要なポイント」が何個あり、どのような内容なのかがわからないからです。

よくある失敗例は、次のとおりです。

・最初の全体像が曖昧
・部分が多すぎて覚えにくい
・部分同士の関係が説明されていない
・最後のまとめが弱い
・全体像と部分の内容がずれている
・細部説明が長くなりすぎる
・聞き手の理解度に合っていない

初心者向けの説明では、部分は3つから5つ程度に絞ると扱いやすいです。要素が多すぎる場合は、さらに大きなまとまりに分けるとよいでしょう。

関連フレームワークとの違い

SDS法との違い

SDS法は、概要、詳細、まとめの順で説明するフレームワークです。

ホールパート法も似ていますが、特に「全体と部分の関係」を意識する点が特徴です。SDS法は説明全般に使いやすく、ホールパート法は複数の構成要素を持つ内容に向いています。

PREP法との違い

PREP法は、結論、理由、具体例、再結論の順で主張を伝えるフレームワークです。

ホールパート法は、全体像と部分の関係を説明するための型です。自分の意見を説得力を持って伝えるならPREP法、複数要素の構造を説明するならホールパート法が向いています。

議事録フレームとの違い

議事録フレームは、会議の目的、論点、決定事項、宿題、期限を整理するための型です。

ホールパート法は、会議の内容や資料を説明するときに使えます。会議前の説明にはホールパート法、会議後の記録には議事録フレームが役立ちます。

1枚企画書フレームとの違い

1枚企画書フレームは、背景、課題、提案、効果、スケジュールなどを整理するための型です。

ホールパート法は、企画書の全体構成を説明するときに使えます。1枚企画書フレームで内容を整理し、説明時にはホールパート法を使うと伝わりやすくなります。

エレベーターピッチとの違い

エレベーターピッチは、短時間で提案の魅力を伝えるための型です。

ホールパート法は、ある程度まとまった内容を体系的に説明する場面に向いています。短く魅力を伝えるならエレベーターピッチ、構造的に説明するならホールパート法が向いています。

ホールパート法はどんな場面で使うと効果的か

ホールパート法は、複数の要素をわかりやすく説明したい場面で効果的です。

具体的には、次のような場面で使えます。

・プレゼンの冒頭説明
・研修や教材の全体像説明
・企画書の説明
・業務プロセスの説明
・商品やサービスの特徴説明
・プロジェクト計画の共有
・会議で複数の論点を説明する場面
・ブログ記事や解説記事の構成作成

特に、初心者向けに専門的な内容を説明する場合は、ホールパート法が有効です。最初に全体像を示すことで、相手が安心して細部を理解できます。

まとめ

ホールパート法は、全体、部分、全体の順番で説明するフレームワークです。

仕事では、複雑な内容や複数の要素を説明する場面が多くあります。ホールパート法を使うことで、最初に全体像を示し、次に部分ごとの内容を説明し、最後に全体としての意味をまとめられます。

特に、プレゼン、研修、業務説明、企画説明、商品説明、プロジェクト共有などで効果的です。

次に何かを説明するときは、いきなり細部に入らず、「この話は大きく3つに分かれます」と全体像を示すところから始めてみましょう。

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