MENU

CCPMとは?初心者向けに意味・使い方・具体例をやさしく解説

プロジェクトを進めていると、「計画上は間に合うはずだったのに遅れる」「各担当者は余裕を見て見積もったはずなのに、最後はいつもギリギリになる」「重要な人や設備が足りず、工程が詰まる」といった問題が起こることがあります。

多くのプロジェクトでは、作業そのものの順番だけでなく、人、設備、予算、承認者、外部業者などの制約が納期に大きく影響します。作業上は並行できるように見えても、同じ担当者が複数の作業を抱えていれば、実際には同時に進められません。

そこで役立つのが、CCPMです。

CCPMは、Critical Chain Project Managementの略で、日本語では「クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント」と呼ばれます。作業の順番だけでなく、リソースの制約も考慮して、プロジェクト全体の納期を管理するためのフレームワークです。

クリティカルパス法と似ていますが、CCPMは「人や設備などのリソース制約」と「バッファ管理」に特徴があります。個々の作業に余裕を持たせるのではなく、プロジェクト全体でバッファを管理することで、納期遅れを防ぎやすくします。

初心者にとっては少し専門的に感じるかもしれませんが、まずは「CCPMは、限られた人や設備を考慮しながら、プロジェクト全体の納期を守るための方法」と理解すれば十分です。

目次

この記事でわかること

・CCPMとは何か
・CCPMは何に使うのか
・CCPMの基本的な考え方
・CCPMの使い方
・CCPMの具体例
・関連フレームワークとの違い

最初から完璧に使いこなす必要はありません。まずは「CCPMはリソース制約とバッファを考慮して、プロジェクト納期を管理するための型だ」とつかめれば十分です。

CCPMとは?

CCPMとは、Critical Chain Project Managementの略です。

プロジェクトの作業順序だけでなく、人、設備、外部業者、承認者などのリソース制約を考慮し、プロジェクト全体の納期を管理するための手法です。

クリティカルチェーンとは、プロジェクト全体の納期に最も影響する作業のつながりのことです。ただし、一般的なクリティカルパス法が主に作業の依存関係と所要期間を見ますが、CCPMではそこにリソース制約を加えて考えます。

たとえば、作業Aと作業Bは理論上は同時に進められるとします。しかし、どちらも同じ担当者が行う必要があるなら、現実には同時には進められません。この場合、作業の依存関係だけでなく、担当者というリソース制約がスケジュールに影響します。

CCPMでは、このような現実の制約を踏まえて、プロジェクトの重要な作業の流れを見つけます。

また、CCPMではバッファ管理を重視します。各作業に少しずつ余裕を入れるのではなく、プロジェクト全体や重要な合流点にまとめて余裕を置きます。これにより、個々の担当者が余裕を抱え込むのではなく、チーム全体で納期を守る発想になります。

初心者向けに言い換えるなら、CCPMは「人や設備の取り合いを考慮しながら、全体の余裕をまとめて管理するプロジェクト管理法」です。

一言でいうと、CCPMはリソース制約とバッファ管理を重視して、プロジェクト全体の納期を守るためのフレームワークです。

CCPMは何に使うのか

CCPMは、リソースが限られているプロジェクトで、納期遅れを防ぐために使います。

プロジェクトでは、作業自体は計画できていても、実際には人や設備が足りないために遅れることがあります。特定の専門家に作業が集中したり、同じ設備を複数の工程で使ったり、承認者の確認待ちが重なったりすることがあるからです。

CCPMは次のような目的で使われます。

・プロジェクト全体の納期を守る
・限られた人や設備を考慮して計画する
・担当者の作業集中を防ぐ
・個別作業の余裕を全体バッファとして管理する
・遅れの兆候を早めに把握する
・マルチタスクによる効率低下を減らす
・重要な作業の流れを重点管理する
・計画と実行のズレを見える化する

たとえば、研究開発プロジェクトで、評価装置が1台しかない場合を考えます。複数の試作品評価を同じ装置で行う必要があれば、作業上は並行できそうでも、実際には装置の空き時間に左右されます。

また、社内システム導入で、特定の情報システム担当者しか設定作業ができない場合、その人の作業負荷がプロジェクト全体の制約になります。

CCPMは、このような「作業の順番だけでは見えない現実の制約」を考慮して、プロジェクトを進めるために使います。

どんな人に向いているか

CCPMは、納期管理やリソース管理に悩んでいる人に向いています。

特に、次のような人におすすめです。

・複数プロジェクトを同時に進めている人
・特定の担当者に作業が集中しがちなチームのリーダー
・人や設備の制約でスケジュールが遅れやすい人
・プロジェクトの納期遅れを減らしたい人
・クリティカルパス法だけでは現実と合わないと感じている人
・研究開発、製造、設備導入、システム導入に関わる人
・バッファをどこに置くべきか悩んでいる人
・マルチタスクが多く、仕事が進みにくい職場にいる人

CCPMは、大規模プロジェクトだけでなく、中規模の業務改善や開発テーマにも使えます。

たとえば、製造ライン立ち上げ、新商品開発、研究評価、社内システム導入、教材制作、Webサイト制作、外部委託を含むプロジェクトなどで活用できます。

特に、「担当者は忙しいのに、成果物がなかなか完了しない」「複数案件を並行しすぎて、どれも遅れる」という職場では、CCPMの考え方が役立ちます。

CCPMの基本的な考え方

CCPMの基本は、プロジェクト全体の流れを妨げる制約を見つけ、その制約を中心にスケジュールとバッファを管理することです。

プロジェクトでは、作業ごとに余裕を持たせて見積もることがあります。担当者は「念のため少し長めに見積もっておこう」と考えます。しかし、各作業に余裕を入れても、プロジェクト全体が必ず守られるとは限りません。

なぜなら、余裕が個々の作業に分散していると、次のような問題が起こりやすいからです。

・余裕があると思って着手が遅れる
・締切直前まで作業が延びる
・複数作業を同時に抱えて集中できない
・早く終わっても次工程が準備できていない
・遅れだけが後工程に伝わる
・全体の余裕がどれくらい残っているか分からない

CCPMでは、個々の作業に過剰な余裕を持たせるのではなく、プロジェクト全体でバッファを管理します。

代表的なバッファには、次のようなものがあります。

・プロジェクトバッファ
・合流バッファ
・リソースバッファ

プロジェクトバッファは、プロジェクト全体の最後に置く余裕です。重要な作業の流れで遅れが出ても、最終納期を守るために使います。

合流バッファは、重要な工程に別の作業が合流する前に置く余裕です。合流する側の作業が遅れて、重要な工程を止めないようにします。

リソースバッファは、重要なリソースが必要なタイミングで確実に使えるようにするための注意喚起や準備の余裕です。

CCPMで大切なのは、個別最適ではなく全体最適です。各担当者が自分の作業だけを守るのではなく、プロジェクト全体の納期を守ることを重視します。

CCPMの使い方

手順1 プロジェクトの作業を洗い出す

最初に、プロジェクトに必要な作業を洗い出します。

CCPMでも、まずは作業の全体像を把握することが必要です。この段階では、WBSを使ってプロジェクトを作業単位に分解すると整理しやすくなります。

たとえば、新商品開発プロジェクトなら、次のような作業があります。

・市場調査を行う
・商品コンセプトを決める
・基本仕様を決める
・試作品を作る
・性能評価を行う
・品質確認を行う
・量産条件を検討する
・販促資料を作成する
・営業説明会を実施する
・発売準備を行う

この段階では、作業名を具体的に書くことが重要です。

「評価」だけでは曖昧です。「試作品Aの性能評価を行う」「耐久試験を実施する」「顧客評価サンプルを準備する」のように、何をするかが分かる形にします。

作業が曖昧なままだと、所要期間や必要リソースを正しく見積もることが難しくなります。

手順2 作業の依存関係を整理する

次に、作業の依存関係を整理します。

依存関係とは、「この作業が終わらないと、次の作業に進めない」という関係です。

たとえば、新商品開発では、基本仕様が決まらないと試作品を作れません。試作品が完成しないと性能評価はできません。性能評価が終わらないと品質確認や量産条件検討に進みにくいです。

このような作業のつながりを整理します。

確認したいことは次の通りです。

・先に終わらせる必要がある作業はどれか
・並行して進められる作業はどれか
・合流する作業はどれか
・承認が必要な作業はどれか
・外部業者の作業に依存する部分はどれか
・遅れると後続作業が止まるものはどれか

ここまではクリティカルパス法と似ています。

しかし、CCPMではこの後に、リソース制約を加えて考えます。作業上は並行できても、同じ人や設備を使う場合は、実際には並行できないことがあるからです。

手順3 必要なリソースを確認する

次に、各作業に必要なリソースを確認します。

ここがCCPMの重要なポイントです。

リソースとは、作業を進めるために必要な人、設備、場所、外部業者、承認者、専門知識などです。

たとえば、次のようなものがリソースになります。

・担当者
・専門家
・評価装置
・試験設備
・会議室
・外部ベンダー
・レビュー担当者
・承認者
・予算
・材料や部品

たとえば、性能評価と品質確認が作業上は並行できるとしても、同じ評価装置を使うなら同時には進められません。また、複数の作業で同じ専門担当者が必要なら、その人のスケジュールが制約になります。

リソースを確認するときは、次の問いが役立ちます。

・この作業を実行できる人は誰か
・特定の設備や装置が必要か
・同じ担当者が複数作業を抱えていないか
・承認者の確認待ちが発生しないか
・外部業者の作業期間は現実的か
・リソースの取り合いが起こらないか

CCPMでは、作業の順番だけでなく、リソースの現実的な使い方を重視します。

手順4 クリティカルチェーンを特定する

作業の依存関係とリソース制約を整理したら、クリティカルチェーンを特定します。

クリティカルチェーンとは、リソース制約を考慮したうえで、プロジェクト全体の納期に最も影響する作業の流れです。

クリティカルパス法では、作業の依存関係と期間から最も長い経路を見つけます。一方、CCPMでは、そこにリソース制約を加えます。

たとえば、作業Aと作業Bは作業上は並行できます。しかし、同じ担当者が行う必要があるため、実際にはAが終わってからBに進む必要があります。この場合、リソース制約によって作業のつながりが変わります。

このように、現実に実行可能なスケジュールで見たとき、プロジェクト納期に直結する作業の流れがクリティカルチェーンです。

クリティカルチェーンを特定すると、どの作業やリソースを重点的に管理すべきかが分かります。

手順5 バッファを設定して管理する

最後に、バッファを設定して管理します。

CCPMでは、個々の作業に余裕を分散させるのではなく、プロジェクト全体や重要な合流点にバッファを置きます。

たとえば、各作業に少しずつ余裕を入れる代わりに、クリティカルチェーンの最後にプロジェクトバッファを置きます。これにより、途中で多少の遅れが発生しても、最終納期を守りやすくなります。

また、クリティカルチェーンに合流する作業には、合流バッファを置きます。合流側の作業が遅れて、重要な作業の流れを止めないようにするためです。

バッファ管理では、次の点を確認します。

・プロジェクトバッファはどれくらい残っているか
・バッファの消費が早すぎないか
・どの作業がバッファを使っているか
・バッファ消費に対して対策が必要か
・クリティカルチェーン上の作業は止まっていないか
・重要リソースは予定通り使えるか

CCPMでは、作業ごとの遅れだけでなく、バッファの消費状況を見てプロジェクトの健康状態を判断します。

CCPMの具体例

例 新商品開発プロジェクトの場合

新商品開発プロジェクトでCCPMを使う例を考えてみます。

ある化学製品の新商品開発では、次のような作業があるとします。

・商品コンセプトを決める
・基本仕様を決める
・試作品を作る
・性能評価を行う
・品質確認を行う
・量産条件を検討する
・販促資料を作る
・営業説明会を行う
・発売準備を行う

作業の依存関係だけを見ると、販促資料作成と性能評価はある程度並行できるように見えるかもしれません。

しかし、実際には、性能評価の結果が出ないと販促資料に書ける性能データが確定しない場合があります。また、性能評価と品質確認に同じ評価担当者や同じ装置が必要な場合、同時には進めにくくなります。

この場合、評価担当者や評価装置がリソース制約になります。

CCPMでは、まず作業の順番だけでなく、どの作業に誰やどの装置が必要かを確認します。そのうえで、評価担当者や評価装置を考慮した現実的なスケジュールを作ります。

さらに、各作業に少しずつ余裕を入れるのではなく、重要な工程の最後にプロジェクトバッファを置きます。

たとえば、試作品作成、性能評価、品質確認、量産条件検討がクリティカルチェーンになるなら、この流れを重点的に管理します。そして、性能評価が少し遅れても発売日に影響しないように、全体バッファを設定します。

このようにCCPMを使うと、「どの人や設備がプロジェクト全体の制約になっているか」が見えやすくなります。

別の例 社内システム導入の場合

社内システム導入プロジェクトでもCCPMは有効です。

たとえば、新しい申請管理システムを導入するプロジェクトがあります。

作業は次のように整理できます。

・要件定義を行う
・ベンダーを選定する
・契約する
・システム設定を行う
・テストを行う
・利用者マニュアルを作成する
・利用者説明会を行う
・本番移行する
・運用開始後の問い合わせ対応を行う

一見すると、マニュアル作成や説明会準備は、システム設定と並行できるように見えます。

しかし、実際には画面仕様や操作フローが確定しないと、正確なマニュアルは作れません。また、情報システム部門の特定担当者が、要件整理、ベンダー調整、テスト確認、利用者説明のすべてに関わる場合、その担当者がボトルネックになります。

このような場合、単純なガントチャートでは実行可能に見えても、実際には担当者の負荷が高すぎて遅れます。

CCPMでは、特定担当者の負荷を考慮して、同時に進められない作業を調整します。そして、重要な作業の最後にバッファを置き、遅れを全体で管理します。

たとえば、システム設定からテスト、本番移行までがクリティカルチェーンであれば、その流れを止めないことを最優先にします。マニュアル作成や説明会準備が合流する場合は、合流バッファを置いて、遅れが本番移行に影響しないようにします。

具体例でわかるポイント

CCPMの具体例からわかるポイントは、次の通りです。

・作業上は並行できても、同じ人や設備が必要なら並行できない
・プロジェクトの遅れはリソース制約から発生することが多い
・個々の作業に余裕を分散させるより、全体バッファで管理する考え方がある
・クリティカルチェーン上の作業やリソースは重点管理が必要
・バッファの消費状況を見ると、プロジェクトの危険度が分かりやすい
・マルチタスクを減らすことが納期短縮につながる場合がある

CCPMは、計画上の作業順序だけでなく、現実の人や設備の制約を踏まえてプロジェクトを管理するための実務的な方法です。

CCPMを使うメリット

CCPMを使う最大のメリットは、リソース制約を考慮した現実的なプロジェクト管理ができることです。

多くのプロジェクトでは、作業表の上ではスケジュールが成り立っていても、実行段階で人や設備が足りずに遅れます。CCPMでは、そのような現実の制約を最初から計画に織り込みます。

CCPMを使うメリットは次の通りです。

・人や設備の制約を考慮できる
・実行可能なスケジュールを作りやすい
・マルチタスクを減らしやすい
・重要な作業の流れを重点管理できる
・バッファを全体で管理できる
・納期遅れの兆候を早めに把握できる
・個別最適ではなく全体最適で判断できる
・担当者の作業集中を見直しやすい
・プロジェクト全体の納期を守りやすい

特に実務で大きいのは、マルチタスクを減らす意識が生まれることです。

複数の仕事を同時に抱えると、切り替えに時間がかかり、どの仕事も完了が遅れがちになります。CCPMでは、重要な作業の流れを止めないように、リソースを集中させることを重視します。

また、バッファ管理によって、単なる「遅れている、遅れていない」ではなく、「全体の余裕がどれくらい残っているか」を見られるようになります。これにより、早めの対策がしやすくなります。

CCPMを使うときの注意点

CCPMは有効な手法ですが、導入には注意が必要です。

まず、リソース制約を正しく把握しないと、クリティカルチェーンを正しく特定できません。誰がどの作業にどれくらい関わるのか、どの設備がいつ必要なのかを現実的に確認する必要があります。

よくある失敗例は次の通りです。

・作業の依存関係だけを見て、リソース制約を無視する
・特定担当者への作業集中を見落とす
・設備や承認者の制約を考慮していない
・個々の作業に余裕を残したまま、さらに全体バッファを置いてしまう
・バッファを単なる余裕期間として放置する
・バッファ消費を定期的に確認しない
・マルチタスクを前提にしたまま計画する
・関係者がバッファの考え方を理解していない
・遅れの原因を担当者個人の問題として扱う
・プロジェクト中にクリティカルチェーンを見直さない

特に注意したいのは、バッファを「余っている時間」と誤解しないことです。

バッファは、プロジェクト全体の納期を守るための管理対象です。バッファがあるからといって、着手を遅らせたり、作業を後回しにしたりしてよいわけではありません。

また、CCPMを使うには、チーム全体で全体最適の考え方を共有する必要があります。各担当者が自分の作業だけを守ろうとすると、プロジェクト全体の流れが悪くなることがあります。

関連フレームワークとの違い

CCPMと似た場面で使われるフレームワークはいくつかあります。それぞれの違いを理解しておくと、プロジェクト管理で使い分けしやすくなります。

クリティカルパス法との違い

クリティカルパス法は、作業の依存関係と所要期間から、プロジェクト全体の納期に直結する重要経路を見つける手法です。

CCPMは、それに加えてリソース制約を考慮します。

たとえば、作業上は並行できても、同じ担当者や同じ設備が必要なら、実際には並行できません。CCPMでは、このような現実の制約を考慮して重要な作業の流れを特定します。

クリティカルパス法は作業順序の分析、CCPMはリソース制約を含めた工程管理に強いフレームワークです。

ガントチャートとの違い

ガントチャートは、作業とスケジュールを時間軸で見える化するツールです。

CCPMは、リソース制約とバッファ管理を重視するプロジェクト管理手法です。

ガントチャートでは、作業の予定期間を視覚的に確認できます。一方、CCPMでは、誰や何が制約になっているか、全体バッファがどれくらい残っているかを重視します。

実務では、CCPMの考え方でスケジュールを組み、その結果をガントチャートで表示することもできます。

PERTとの違い

PERTは、不確実性を考慮して作業期間を見積もる手法です。

CCPMは、リソース制約とバッファ管理によってプロジェクト全体の納期を管理します。

PERTは「作業にどれくらい時間がかかりそうか」を見積もるのに向いています。CCPMは「限られたリソースの中で、どうすれば全体納期を守れるか」を考えるのに向いています。

PERTは期間見積り、CCPMはリソース制約を含む納期管理に強い手法です。

EVMとの違い

EVMは、進捗、出来高、実コストを定量的に管理するフレームワークです。

CCPMは、プロジェクトの重要な作業の流れとバッファを管理します。

EVMは「計画に対して進捗やコストがどうなっているか」を見るのに向いています。一方、CCPMは「リソース制約によって納期がどう影響を受けるか」「バッファがどれくらい消費されているか」を見るのに向いています。

EVMは進捗とコストの実績管理、CCPMは納期とリソース制約の管理に強いフレームワークです。

Kanbanとの違い

Kanbanは、タスクの状態を見える化し、WIP制限によって仕事の流れを改善するフレームワークです。

CCPMも、マルチタスクを減らし、重要な作業の流れを守るという意味では、Kanbanと近い考え方があります。

ただし、Kanbanは日々のタスクフロー管理に向いています。CCPMは、プロジェクト全体の納期、リソース制約、バッファ管理に向いています。

Kanbanは作業状態の見える化、CCPMはプロジェクト納期とリソース制約の管理に強いフレームワークです。

CCPMはどんな場面で使うと効果的か

CCPMは、リソース制約が大きく、納期管理が重要なプロジェクトで効果を発揮します。

逆に、リソースに十分な余裕があり、作業の依存関係も少ない単純な仕事では、CCPMを本格的に使う必要はあまりありません。

CCPMが効果的な場面は次の通りです。

・新商品開発
・研究開発プロジェクト
・製造ライン立ち上げ
・設備導入プロジェクト
・社内システム導入
・外部ベンダーとの共同プロジェクト
・複数部門が関わる業務改善
・評価装置や専門人材が限られる仕事
・複数プロジェクトが同時進行する職場
・特定担当者に作業が集中するプロジェクト
・納期遅れが繰り返し発生しているプロジェクト
・マルチタスクが多く、完了が遅れがちなチーム

特に、「計画では間に合うはずなのに、実行すると遅れる」「担当者がいつも複数案件を抱えている」「重要な設備や専門家の取り合いが起きる」という場合に、CCPMは効果的です。

また、CCPMは複数プロジェクトを同時に進める組織でも役立ちます。部門横断で人や設備を使う場合、個別プロジェクトごとに最適化するだけでは、全体として混乱することがあるからです。

まとめ

CCPMは、Critical Chain Project Managementの略で、リソース制約とバッファ管理を重視するプロジェクト管理のフレームワークです。

クリティカルパス法が作業の依存関係と所要期間から重要経路を見つけるのに対して、CCPMはそこに人、設備、専門家、承認者などのリソース制約を加えて考えます。作業上は並行できるように見えても、同じ担当者や同じ設備が必要なら、現実には並行できないことがあります。

CCPMでは、個々の作業に余裕を分散させるのではなく、プロジェクト全体や合流点にバッファを置き、その消費状況を管理します。これにより、プロジェクト全体の納期を守る視点が持ちやすくなります。

ただし、CCPMを使うには、作業の依存関係だけでなく、リソースの実態を正しく把握する必要があります。また、バッファを単なる余裕時間として扱うのではなく、プロジェクト全体で管理することが重要です。

まずは、今進めているプロジェクトについて、「どの作業が同じ人や設備に集中しているか」「どこに全体バッファを置くべきか」を書き出してみましょう。

次に読みたい関連記事

まず全体像を見たい方へ

仕事で使えるフレームワーク一覧|初心者向けに意味・種類・使い方をわかりやすく解説

あわせて読みたい関連記事

クリティカルパス法とは?初心者向けに意味・使い方・具体例をやさしく解説

ガントチャートとは?初心者向けに意味・使い方・具体例をやさしく解説

PERTとは?初心者向けに意味・使い方・具体例をやさしく解説

目的別にまとめて読みたい方へ

プロジェクト管理で使えるフレームワークまとめ|初心者向けに種類・使い分け・活用例を解説

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次